Endoscope 消化器内視鏡
多くは異物の誤飲対応において、内視鏡を使用します。
開腹手術を行わずに異物を摘出できるため、身体への負担を大きく軽減することができます。
プリモ動物病院では動物用の内視鏡を備えています。人間の場合、胃カメラとしてよく知られている医療機器ですが、動物病院では犬や猫でたびたび発生する「異物の誤飲」(ぬいぐるみ・ボール類・固いガム・骨・石・ひも・裁縫針・靴下・タオル・プラスチック片・植物の種・竹串など)のケースで、消化管内の確認や異物摘出に使用します。
その他にも、胃や食道の組織を採取し病理組織検査を行うことや、粘膜表面を直接肉眼で確認することで下痢や嘔吐などの消化器疾患の診断を行います。
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白畑 壮 しらはた そうプリモ動物病院 相模原中央 院長
- 学 歴
- 麻布大学獣医学部獣医学科卒業
- 専門分野
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歯科・口腔外科、泌尿器科、
エキゾチックアニマル
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荒木 陽一 あらき よういちプリモ動物病院 練馬 院長
- 学 歴
- 東京農工大学農学部獣医学科卒業
- 専門分野
- 消化器内科、歯科
内視鏡とは

内視鏡とは、先端にレンズのついた管を口または肛門から挿入し、胃や小腸・大腸などの消化管の状態を観察することのできる医療機器です。状況により処置・治療も行います。
レンズのついた細い管のことをビデオスコープ、それがつながったテレビのような本体のことをビデオシステムと呼びます。ビデオスコープは直径1センチ弱の柔らかい管で、その先端は手元の操作で上下左右に動くような仕組みになっています。
そのような構造のため、消化管のような曲がりくねったところにもスムーズに入っていくことが出来ます。さらに先端には、レンズを通じて画像をとらえるための超小型高性能カメラ(CCD)や、臓器内部の粘液や血液で先端レンズが汚れたときに水や空気を噴出して洗い流すノズルがあり、更には異物を取り出す際に使用する鉗子(物をつかんだり牽引したりするのに使用する器具)などを入れるための穴が設置されています。
内視鏡でできること

■当院の内視鏡は外径が5.9mmと細いタイプのため、小型犬や猫の場合でも、負担を少なく内視鏡検査を実施することが可能です。もちろん中型犬以上も対応しています。
■対応できる症状・状態であれば、開腹手術を行わず、動物の体に優しい、侵襲の少ない検査・治療を行うことができます。
■犬や猫の内視鏡処置で最も多いのは消化管内の異物除去です。
形状や大きさにもよりますが、内視鏡の先端に鉗子を取り付けて異物を摘出することができます。開腹手術と比べると動物の体への負担を最小限に抑えることができます。
■胃や腸の中の病変を直接見ることが出来ます。たとえば、レントゲンでは写らない胃の中の毛玉を見つけることが出来たり、炎症や出血をしている場所などを正しく診断する事が出来ます。
■組織の一部を摘み取って、その組織を検査することで、消化管内のできものがただのポリープなのか、悪性の腫瘍なのか診断する事が出来ます。
内視鏡で対応できる異物・病気の例

胃内異物(スーパーボール)

胃内異物(ピアス)

胃内異物(竹串)

胃炎(幽門部の炎症)

炎症性腸疾患

胃癌

胃潰瘍
(黒い部分が潰瘍を起こしている)

幽門に認められた
十二指腸の重積
対応病院はこちら
その他の専門科診療
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整形外科
犬や猫の骨折・靭帯損傷・関節疾患・椎間板ヘルニアなど、特殊な技術と機材が必要となる治療に関しても、専任の体制で対応しています。
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リハビリ・整形内科
整形内科では、手術回避のための包帯やキャスティング・サプリメント療法・リハビリ・食事指導など、動物たちが日常の生活に戻るために必要なケアを行っています。
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皮膚科
食物アレルギーをはじめとするアレルギー症状、膿皮症や感染症など難治性の症状も含め様々な治療に対応しています。
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腫瘍科
乳腺腫瘍・リンパ腫・肥満細胞腫などに対し、CT検査や抗がん剤治療など様々な腫瘍に合わせた診断・治療に対応しています。
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眼科
日常多く見られる結膜炎・角膜疾患から難治性のドライアイ、角膜潰瘍まで内科的治療だけでなく外科的対処をしなければならない疾患まで対応しています。
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歯科・口腔外科
予防歯科から歯石除去・抜歯をはじめ、歯内治療や根治困難な歯科症例まで幅広く対応しています。
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循環器科
犬の心臓病で多い僧帽弁閉鎖不全症や猫で多い心筋症をはじめ、様々な心臓病に対する治療に対応しています。
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エキゾチックアニマル
うさぎ・フェレット・ハムスターなどの小動物から、鳥類・爬虫類まで診療しています。