プリモ動物病院グループの今後の展開

プリモ動物病院グループの今後の展開

飯田:私も臨床を十数年経験してきましたが「○○動物病院グループ」と聞くとどうしても経営主導の企業病院というイメージが強かったんですよね。でも実際近くで見ているとプリモはちょっと違うんだなと思いますね。

生田目:「primo」はご存知のとおり「一番」という意味ですが、「地域で一番に選ばれ信頼される動物病院でありたい」という思いで作った病院です。その思いは最初の病院を作ったときから全く変わっていないんですが、それを実現するために最適な形を追求した結果が今のプリモ動物病院グループの形です。 企業病院というと、トップである院長の下に弟子のように獣医師がつくというのイメージだと思いますが、私たちの場合は上に立つのは院長ではなくて“コンセプト”なんですよね。

「信頼できるホームドクターでありたい」というコンセプトに賛同して自然に獣医師やスタッフたちが集まっていて、スタッフを動かすのは院長ではなくてやはり“コンセプト”なんですよね。「誰もトップではない、でも誰もがトップである」というのがプリモのスタイルです。

飯田:理想とする「一番に選ばれ、一番信頼される病院」とは具体的にはどのような病院だと考えますか?

生田目:何かあったときにいつでもペットオーナーの立場になって考えられる病院、高い専門知識・専門技術を持ちつつ、それをわかりやすく説明することのできるコミュニケーション能力も兼ね備えている病院だと思います。

そのためにもプリモ動物病院グループは、4本の柱が重要だと考えています。「高度な診療技術」「高いコミュニケーション能力」「より多くの方に知ってもらうマーケティングシステム」「運営管理システム」の柱一つ一つがそれぞれに密接な関わりを持ちながら全てを少しずつ高めていくことが、地域に一番信頼される病院を形成するのではないかと考えています。特に3年前からは、運営面を独立させたことでマーケティングシステムの充実がずいぶんと図られ、プリモという病院の考えや存在を多くの方に知っていただけるようになりました。現場スタッフもより診療に集中することができています。

飯田:現在4つの病院を展開していますが、
今後、どのような展開を考えていますか?

生田目:2003年の相模原プリモ動物病院の開院から現在まであっという間でした。でも、実は動物病院の数を増やそうと思ってここまできたわけではありません。病院を作って院長を当てはめていくという考えは毛頭なくて、院長としての能力がある獣医師がいて、やりたいことがあって、それにそれを支えるスタッフもそろっていたから新たに開業しようということになったというだけの話です。 このような方針は今後も変えるつもりはありません。

 

飯田:動物病院をグループ展開することのメリットは何でしょうか?また獣医師としてのメリットは何だと思いますか?

生田目:グループ展開することの一番のメリットは、やはり一緒にやってくれるスタッフ数の多さだと思います。スタッフが多ければそれだけ勤務体系にゆとりがあらわれますし、難問も複数の知恵で解決することが可能になります。 それから勤務する獣医師としてのメリットですが、実際にうちの獣医師からは「全て1人で行うよりも、企業として働く方が運営管理システム上としてもマーケティングシステム上からも有利だ」という声をもらっています。現在の小動物臨床業界は開業するのに資本だけでなく、さまざまなデータ、マーケティングノウハウが必要です。獣医師になって病気を治すことに専念したいと思っていても、経営や営業も考えなければいけないというジレンマに多くの開業医は苦しんでいることは知っていると思いますが、企業として運営部門が独立して存在すれば、獣医師は獣医師としての技量を思い切り発揮できると思います。その点では獣医師の技術と心意気を思いっきり発揮できる舞台を整え、支える存在が必要なのだと思います。

飯田:逆に、デメリットは何だと考えますか?企業である以上、さまざまなルールが作られ、現場がやりにくくなるということはないのでしょうか?また、グループ展開を行えば、必ず利益の上がる病院とそうでない病院が出てくると思うのですが、それについてはどのよう考えますか?

生田目:もし、実際の現場を知らない運営管理側が利益追求だけのために細かく診療をシステム化していってしまえばさまざまなデメリットが生じると思いますが、私たちは個々の能力やそれぞれのシチュエーション、ペットオーナーの希望に合わせて運営システムを最小限にしており、あとは個々の判断に任せているため、スタッフが診療しにくいということはないと思います。が、その判断が正しかったかどうか、スタッフの考えを聞き、すり合わせ、今後それを生かすためには頻繁な話し合いが必要となるという点はありますよね。

共に問題解決をしようという風土は既に出来上がっているので、今後は勉強会やミーティングの場などを積極的に作って迅速な連絡システム、危機回避法、などについても検討していかなければならないと思っています。

病院ごとの利益差ですが、マーケティングシステムを専門の運営スタッフが行っているため、現在のところ各病院とも利益上の大きな問題は生じていません。ただし、今後もしそのようなことがあったとしても、その病院を情熱を持って続けたいというスタッフがいる限り、最大限のバックアップをしていきたいと考えています。

飯田:私の友人などには、将来独立開業を目指しているけれども、プリモグループのような多くの人から学ぶ事の出来る病院で勉強をしながら働きたい、という人もいますが、このような獣医師も採用してもらえるのですか?

生田目:そのような志と明確な目的意識を持っている方は大歓迎です。開業を目指しているような人であれば私たちにとっても刺激があり、学ばせてもらえるところがたくさんあると思いますから、プリモグループで働いていただいた経験を生かして実際に開業をされるときには喜んで、開業ノウハウや運営スキルもお教えしますし、バックアップもします。 また、地元に帰り独立してもプリモのコンセプトを持ちつづけ、「プリモ動物病院」として開院したいという嬉しい希望を持ってくだされば、それもまた全面的にサポートします。

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